競艇選手には、それぞれ特徴があります。
選手自体のバックボーンを理解することは、今後のレース予想を行っていく上で、必ず有利に働くことでしょう。
そこで今回は、兵庫県出身のA1級のボートレーサーである吉川元浩(よしかわ・もとひろ)選手を紹介していきます。
吉川元浩選手のプロフィール、レース成績、レース特徴、今後の展望などをまとめていますので、ぜひご覧ください。
吉川元浩選手ってどんな人?
ここでは、吉川元浩選手のプロフィールや、ボートレーサーになるまでの道のりを紹介していきます。
吉川元浩選手のプロフィール
出典:https://www.boatrace.jp/
生年月日 | 1972年9月7日 |
デビュー日 | 1996年11月17日(24歳) |
身長 | 164cm |
血液型 | O型 |
出身地 | 兵庫県(兵庫支部) |
登録期 | 79期 |
登録番号 | 3854 |
級別 | A1級 |
ボートレーサーになるまでの道のり
吉川元浩選手は、兵庫県立兵庫工業専門学校を卒業して、兵庫県の建築会社へ就職します。
しかし、1995年に阪神淡路大震災で被災。
歴史的な大災害により、当時の家も全壊し、職場も被害を受けてしまいます。
それまでサラリーマンとして安定的な生活を送っていたのですが、避難生活が始まり、追い詰められていました。
人生で一番とも言えるつらい時期を経験しますが、その状況下で転機が訪れます。
それは、会社の同僚からボートレーサーの道を進められたのです。
一心発起した吉川元浩選手は、本栖研修所にて受験し、1発合格。
当初22歳だったので、年齢制限ギリギリでの合格となります。
研修生のリーグ戦においては、79期で勝率1位となる成績を収め、年齢のハンデを克服し、注目を集める選手となっていきました。
初出走は1996年11月17日、尼崎競艇場での一般競争第2レースですが、そこでいきなり1着でゴール。
その後も1997年に初優出を決めるなど、徐々に頭角を現していきます。
紆余曲折がありながらも今に至り、ボートレーサーの中でも有数の選手となっていくのです。
これまでのレース成績
吉川元浩選手は様々な大会で優勝しているボートレーサー。
ここでは、そんな吉川元浩選手がこれまで獲得したタイトルを振り返っていきます。
SG優勝歴は以下の通りですが、G1~G3の優勝数も調べてみましょう。
SG優勝 合計4回
第22回 賞金王決定戦 福岡競艇場(2007年12月24日)
第54回 総理大臣杯 戸田競艇場(2019年3月21日)
第46回 笹川賞 福岡競艇場(2019年5月26日)
第55回 総理大臣杯 平和島競艇場(2020年3月22日)
G1優勝数 | 19回 |
G2優勝数 | 2回 |
G3優勝数 | 3回 |
SGはもとより、重賞レースも何度も勝利しており、輝かしい実績を残しています。
獲得賞金遍歴
2021年4月10日現在、17位となる1,876万3,000円を獲得しています。
ちなみに、2015年からの推移を調べると、
2015年 3,906万円
2016年 4,627万円
2017年 3,515万円
2018年 8,362万円
2019年 1億6,189万円
2020年 1億3,201万円
となっております。
特に2019年と2020年はSGを勝利していることもあり、獲得賞金もかなり増額となっております。
2019年は賞金ランキング3位、2020年は賞金ランキング4位と、近年ではボートレーサーの中でも5本の指に入る獲得賞金です。
華やかな実績に隠れた苦難の日々
上記から、SG4勝を含み数多くの重賞を勝利している吉川元浩選手ですが、全てが順風満帆だったというわけではありません。
ボートレーサーの頂点を決めるSGで、なかなか勝利を掴めないのです。
SG勝利を目指して何度も挑戦するのですが、優勝戦には上り詰めるも肝心の優勝には手が届かず、という苦い経験を繰り返してきました。
ただ、そこであきらめなかったのが吉川元浩選手です。
デビュー戦から11年、2007年の賞金王決定戦でようやく待望の初勝利を掴みました。
それまでにSGでの優出は7回目、今大会で8回目の優出となります。
諦めず、あこがれ続けて勝ち取った夢のSG初勝利ですが、今まで貯めてきた思いがそこで男泣きとしてあふれ出てきます。
一気に涙としてあふれ出た瞬間、その思いを知っている人は、皆号泣をしていました。
(ちなみにそのシーンはTVでも、何度も紹介されています。)
この涙から、SGがボートレーサーにとってどれほど重みがあるものなのかが分かります。
ボートレーサーなら一度は夢見るSGの勝利ですが、この舞台で勝利するのはつらく険しい道のりなのです。
この通り、デビュー戦から将来を有望視されながらも、諦めず地道に努力を重ねてきたからこそ今の実績があることでしょう。
吉川元浩選手の同期
吉川元浩選手は、79期となるわけですが、活躍している選手もたくさんいます。
同期の中でもA級で活躍されている選手はこちら。
A1級 岡田憲行、山本寛久、中辻崇人
A2級 岩崎正哉、尾形栄治、別府昌樹
ちなみに79期で養成所チャンプとなっているのが、岩崎正哉選手。
勝負の世界で長年身を置きながら、今でもA級で活躍している選手は本当にすごいです。
特にA1級のトップレーサーとなると、日々のプレッシャーに打ち勝ちながらもここまで現役で活躍している選手たちには脱帽です。
吉川元浩選手のレース特徴
吉川元浩選手のレース特徴について、まとめていきます。
まず期別成績についてまとめました。
勝率 | 7.54 |
2連対率 | 53.90% |
3連対率 | 65.62% |
優出回数 | 8回 |
優勝回数 | 1回 |
平均スタート | 0.13 |
能力指数 | 69 |
1着 | 28.9% |
2着 | 25.0% |
3着 | 11.7% |
平均スタートタイミングは0.13と比較的早めのスタートタイミングとなっております。
インよりアウトの方がスタートタイミングは早いです。
(特に6コース時は、0.11と非常に早いスタートとなっております)
また進入は、基本的に枠なりの王道スタイルを貫いています。
常にどのレースでも1着を狙っている実力の持ち主です。
しかし、「ここぞ」という場面で競り負けるなど、勝負時の弱さも露呈してしまいます。
枠有利な1号艇でも安心は禁物で、過去SGの優勝戦、準優勝戦でもここぞというときに負けており、逆に金額を張ってみるのも手かもしれません。
その中で、3連対率65%という高い数値からも分かるように安定感は十分にあり、レース予想時は2,3着には絡める必要があると思います。
つまり、1号艇で出た場合は、1着の場合と2,3着固定での2,3連単を買うと舟券的にも旨味が出てくるかもしれません。
また、2号艇に入った際は、「差し」より「まくり」の方が多い気がします。
1号艇出足系が良い場合は、2号艇を1,2着固定にし、差しに回る3,4号艇を絡めると、高配当が期待できるかもしれません。
常にA級の第一線で勝負をしてきた選手で、安定感は随一のものがあります。
ただ絶対視はできず、あくまで連がらみという気持ちで勝負した方が良いような気がします。
技術には定評があるため、好モーターを手に入れた際は要注目です。
快進撃は止まらない!
最後になりますが、サラリーマンを経験し、ギリギリ合格・遅咲きのボートレーサーである吉川元浩選手を紹介させていただきました。
順風満帆に見える経歴ですが、SGを取るまでに要した時間は11年です。
苦節を乗り越え、男泣きを見せた後から、また10年の月日が流れた今でも第一線で活躍をしております。
その証拠に賞金ランキングでも常に上位に入る存在となっており、安定感は随一のものがあるでしょう。
ボートレースは勝負の世界で、常に勝ち負けが付きまとう厳しい世界です。
そんな中でも、レースに出ると絶対舟券には絡めたくなります。
そんな吉川元浩選手、今後も活躍を期待しております。