江戸川競艇場の予想は日本一困難?
別名「日本一難しい水面を持つ競艇場」と呼ばれている江戸川競艇場。
河川を利用した汽水の水面を持ちながらも、東京湾の河口にあるため潮の満ち引きの影響を受けます。
それに加え、季節を問わず吹く強風。
このような条件が重なると、水面は大きく荒れ、競艇一般の予想セオリーが通用しなくなります。
江戸川競艇場のコースの特徴
江戸川競艇場は、日本最東端にある競艇場です。
2015年から現在の正式名称「江戸川ボートレース場(通称:BOAT RACE 江戸川)」になりました。
この江戸川競艇場はその名の通り東京都江戸川区にありますが、実際にレースが行われているのは実は江戸川ではなく中川なんです。
また、江戸川競艇場は潮の満ち引きや風の向きなどの悪条件が重なると「日本一難しい水面」となり、ベテラン選手でも本来の実力を出しきれないままレースを終えてしまいます。
もっと酷い時には、転覆事故が相次ぎレースそのものが成立しなくなってしまうこともありました。
出典:https://www.boatrace-edogawa.com/
水面は「汽水」
江戸川競艇場自体は河川を利用して作られていますが、河口近くに東京湾があるためレース場の水質は「汽水(きすい)」です。
汽水とは、淡水と海水が混ざった塩分の少ない水のことを言い、汽水の競艇場はこの江戸川競艇場を入れて、全国でわずか5ヶ所。
その5ヶ所は、
- 江戸川競艇場
- 浜名湖競艇場
- 蒲郡競艇場
- 津競艇場
- 福岡競艇場
になります。
一口に汽水の競艇場と言っても全て同じというわけではなく、この江戸川競艇場や福岡競艇場は強い風と相まって難水面になりがちです。
一方、浜名湖競艇場は汽水にも関わらず比較的走りやすいことで有名です。
出典:https://www.boatrace.jp/
満潮・干潮で潮が変わる
江戸川競艇場は東京湾の河口にあるため、海水の流れすなわち潮の満ち引きの影響を受けます。
- 満潮(上げ潮)→下流方向の第2マーク側から第1マーク側に潮が流れ、水面が高くなり不安定な状態になる。ターンマークを全力で回れずインコースが有利になる。
- 干潮(下げ潮)→上流方向の第1マーク側から第2マーク側に潮が流れ、大とそからのまくりも決まりやすくなり、アウトコースが有利になる。
いずれの場合も、強風と重なったりすると水面に大きな波が立ち、レース展開の予想がセオリー通りにいかなくなります。
5m以上の風が吹く
江戸川競艇場では、季節を問わず強風が吹きます。
施設内にはスタンド以外に風を遮るものが無いため、他の競艇場に比べて風速5メートル以上の強風が吹く確率がとても高いです。
過去には風速10メートルを超えるような強風のせいで「水面状況悪化」としてレースが中止になったこともありました。
ほぼ枠なり進入
江戸川競艇場のレース結果をデータで見てみると、枠なり進入の割合がけっこう高くなっています。
例えば、同じ関東にある戸田競艇場の場合だと、6号艇の6コース進入率は約80%なのに対し、ここ江戸川競艇場では、95%というとても高い進入率を出しています。
それはなぜなのか?
それは他の競艇場とは異なったピットの位置が関係しています。
江戸川競艇場では、選手がピットを離れてから方向転換を始めるまでの距離が70メートルぐらいしかありません。
また、水面の特殊性ゆえに選手間で“枠なり進入”という暗黙の了解が成り立っているというのも、もう一つの要因と言えるでしょう。
インに不利なレイアウト
江戸川競艇場は、インからの攻めにかなり不利なコースレイアウトとなっています。
これは、第1ターンマーク付近の幅が37.1メートルと、他の競艇場に比べてかなり狭くなっているにも関わらず、第2ターンマーク付近の幅が71.2メートルもあるのが原因です。
このような特殊なコースレイアウトのせいで、選手は第1ターンマークをターンする時にはターンマークに寄せられるような流れになり、経験が足らない選手にとって江戸川競艇場はかなり苦しいレース展開になる競艇場となります。
モーターは4月入替
江戸川競艇場は流れに逆らったスタートになるので、モーターの調子がレース展開の需要なポイントを締めます。
そのモーターですが、各競艇場では年に一回モーターの交換が行われます。
交換の時期は競艇場によってまちまちですが、ここ江戸川競艇場では毎年4月にモーターが交換されます。
どの選手がどのモーターを使うかは抽選になりますが、性能の良いモーターを引き当てたからといって、その選手に投票するのは危険。
せっかくの舟券が無駄になってしまう可能性があります。
というのも、交換されたモーターは2~3ヶ月使い込んでみて初めてそのモーターの性能差が表に出てくるからです。
ですので、江戸川競艇場で予想を的中させたいなら、7月以降の出走表にあるモーター勝率と2連対率を確認しましょう。
2連対率が40%を超えているようなら性能の良いモーターと判断できます。
江戸川競艇場に強い選手
日本一の難水面と言われる江戸川競艇場を苦手とする競艇選手が多い中、荒れる江戸川の水面をものともせず抜群の成績を上げている選手が一人。
それが石渡 鉄兵選手です。
石渡選手は、1996年江戸川競艇場で開催された「第21回報知新聞社杯」で初優勝。
その後、2010年、2012年と江戸川競艇場のG1レースでタイトルを獲得しました。
また、江戸川9節連続優出の記録を持ち江戸川競艇場を誰よりも愛している彼は「江戸川鉄兵」と呼ばれています。
江戸川競艇場をデータで分析
日本一の難水面と言われるこの江戸川競艇場。
荒れやすいレース展開が予想されますが、実際のところはどうなのか?
データで見ていきましょう。
コース別入着率&決まり手
それではここで、江戸川競艇場公式発表の「コース別入着率&決まり手」のデータを見てみましょう。
集計期間は最近3ヶ月になります。
江戸川競艇場のライブ放送・リプレイ視聴方法
日本一難しい水面を有する江戸川競艇場。
江戸川艇場の公式サイトでは、本レースのリプレイ動画や過去のレース動画も実況付き放送で視聴可能です。公式サイトでライブ動画を確認して、今後のレースの予想的中に役立ててみてください。
もちろん、レースの日程やオッズ、選手達の出走表情報・スケジュールも掲載されています。
出典:https://www.boatrace-edogawa.com/
江戸川競艇場へ行く
江戸川競艇場は都内にあるので、車などで行くよりは公共交通機関を利用する方がアクセスしやすいと思います。
アクセス
おすすめの公共交通機関は電車になります。
JR総武線の平井駅、都営新宿線の船堀駅からそれぞれ無料送迎バスが運行されているので、それを利用するのが便利です。
舟券の買い方
競艇場には入るには、入場料が100円かかります。
会場の入り口にある入場ゲートに直接100円を投入してください。
ボートレース場の開門は通常午前10時になります。
基本、レースは11時ぐらいから16時半ぐらいまで行われる全12レースで、舟券は1レース100円から購入できます。
舟券には、目の前で実際にレースを見ながら買える「本場発売」と他の競艇場で行われているレースを場内のモニターに映す「場外発売」の2パターンがあるので覚えておきましょう。
江戸川競艇場の施設内には、インフォメーションカウンターが設置されています。
舟券のマークシートの記入方法が分からない場合は気軽にインフォメーションカウンターで聞いてみましょう。
江戸川競艇場で勝率を上げるには
江戸川競艇場の勝率&回収率上げるためのポイントは2つ。
- 投票するレースの潮目を確認する
- 江戸川での経験が多い選手を絡ませる
満潮時干潮時でそれぞれ有利なコースが違ってくるので、舟券を買う前に必ず江戸川競艇場の公式サイトにある潮見表を確認しましょう。
また、江戸川競艇場はほとんど湧くなり進入ですが、日本一難しい水面と言われるだけあって、水面対応力が問われます。
有名な選手よりも、当地勝率を重視して江戸川での出走経験豊富な選手を舟券に絡めていきましょう。